2011/01/28
現在この「誓いの言葉」が部屋の各所に貼られている
 平成二十三年一月四日、阿武松部屋において新春恒例の書き初め大会が行われた。

 まず親方が筆をとり、ゆっくりと心を込めて「心からの感謝」と一気に書き上げた。昨年部屋創立以来の危機的状況下で、後援会の方々、その他各方面の方々等、厳しくも暖かく支援し続けて下さった皆様に対する感謝の気持ち、そして部屋を存続できることに対する感謝の気持ちが、その力強い筆致に表れている。

 続いて若荒雄関が「自律」と書いた。力士として、また社会人として、そして部屋頭として、しっかり自分を律していかなければとの思いであろう。大道関は「恩返し 幕内へ」と書いた。ご心配頂いた多くの方々に対する恩返しは、一日も早く幕内に昇進することであるとの決意である。益荒海は「再十両」。彼の今の思いはこの三文字に尽きるであろう。

 他の力士もそれぞれ今年にかける思いを、一所懸命丁寧に書き上げた(力士紹介参照)。今年は親方のユーモアを交えながらも時に厳しい批評もあり、ロシア人の阿夢露が「名前の形が芸術的でいいぞ」とほめられていたのが印象的であった。

 おかみさんは「前向き」と書いた。昨年来何かと心を痛めながら、親方や力士達を陰から支え続けてきた。今年は心機一転、何事にも前向きの姿勢で臨んでいきたいとの気持ちであろう。

 また力士達に混じって当日稽古を見学に来ていたファンの方々や、キッズ阿武松の鈴木兄弟も立派な文字を披露した。
 さる一月二十三日午後六時半、メイプルイン幕張において、一月場所打ち上げに先立って、幕張の断髪式が行われた。中央にしつらえられた椅子に幕張が大銀杏姿で着席し、まず始めに司会を務める大和富士から幕張の現在までのプロフィールが紹介された(後掲)。

 続いて断髪の儀が行われ、名誉顧問の荒木勇習志野市長から、衆議院議員富田茂之氏、千葉後援会長鈴木喜代秋氏、埼玉後援会長近藤哲可氏、町田後援会代表小山修氏、財団法人日本相撲連盟専務理事大野孝弘氏、東京都相撲連盟理事長板倉利和氏、東京都相撲連盟副理事長佐久間幸一氏、専修大学相撲部監督蒲田重勝氏、中日ドラゴンズヘッドコーチ森繁和氏、その他千葉後援会役員の方々、有縁の後援会の方々、幕張の恩師友人等関係者、阿武松部屋OBの大名氏(元阿武若)・加藤氏(元若駿河)、力士代表として若荒雄関・大道関・阿武山、そして幕張の母親福本和子さんが次々にハサミを入れ、最後に親方がとめばさみを入れて、幕張の髷が高々と掲げられ、断髪の儀は終了した。

 引き続きおかみさん・後援会の方々から花束が贈呈され、本日出席できなかった九州後援会長近藤勲氏・名古屋後援会細谷和雄氏等からのご祝儀、ならびに祝電が披露された。

 最後に親方から御礼の言葉が述べられた。親方はこれまで幕張に絶大なる応援を賜った多くの方々に心から御礼を申し上げるとともに、幕張が陰ひなた無く地道に精進してきたこと、新弟子達後輩をよく面倒みてくれたことを紹介し、社会人になってもその気持ちを大切にして精進して欲しいと、幕張にはなむけの言葉を述べ、挨拶とした。

 幕張は整髪のために一端退場し、断髪式は無事終了した。
 幕張孝史 千葉市花見川区出身 25歳

小学校・中学校を通じてスポーツ歴は無いものの、中学三年の時には、千葉市の相撲大会で三位に入賞したこともあった。卒業後の進路を考える時に、相撲でどのくらいやれるのかを試してみようと思い、担任の板倉先生とともに家の近くにあった阿武松部屋をたずね、入門したのが、今から十年前の平成十三年のことであった。自他ともに認める不器用ではあったが、コツコツと努力を重ね、平成十八年十一月に、自己最高位の三段目八十四枚目になった。

 面倒見がよく、新弟子の世話係として、部屋に貢献した。引退場所となった一月場所では、親方の「引退するその日まで、努力をしなさい」との言葉を良く守り、五勝二敗の好成績を残したことも、幕張の誠実な、真面目な性格をあらわしている。
断髪式にお集まりいただいた皆さま 司会を務めた大和富士。しっかりとした語り口調で大任を果たした。
まず始めに名誉顧問の荒木習志野市長 衆議院議員富田茂之氏
近藤埼玉後援会長 大野財団法人相撲連盟専務理事
板倉東京都相撲連盟理事長 佐久間東京都相撲連盟副理事長
蒲田専修大学相撲部監督 千葉後援会佐藤正己氏
森中日ドラゴンズヘッドコーチ 元阿武若、大名誠二氏
元若駿河、加藤善丈氏 若荒雄関
大道関 阿武山
幕張のお母さん、福本和子さん 親方の止めばさみ
おかみさんから花束贈呈 皆さまに感謝
親方のご挨拶 整髪して再登場の福本氏。皆さまに今後の決意を述べる
鈴木千葉後援会長より、ご祝儀と激励を頂く 福本氏ご苦労様
 幕張断髪式に引き続き、阿武松部屋一月場所千秋楽打ち上げパーティーが開催された。司会は引き続き大和富士が担当した。

 まず始めに主催した千葉後援会会長の鈴木喜代秋氏が挨拶に立ち、昨年は大変な一年であったが、後援会はこれを機に一層充実しており、今後ともしっかりと応援していきたいと、力強く述べられた。続いて名誉顧問である荒木習志野市長が、上位力士の好成績と、蘇の序ノ口優勝に触れ、しっかり精進し良い成績を残していくことが、この逆境の中応援して下さる方々への最大の恩返しであると、力士達の奮起を促した。次に衆議院議員の富田茂之氏が挨拶に立ち、自分は弁護士出身なので、そういう方面からも阿武松部屋・親方を支援していきたいと心強い応援の弁を述べられた。

 引き続き来賓の方々が紹介された後、親方が挨拶に立った。親方は昨年の不祥事について心からお詫びを申し上げ、そのような状況の中、各後援会長ならびに後援会の方々が、これまで通り支援していただいていることに対し深く感謝し、その恩に報いるためにも力士全員に、力士としてのみならず一人の社会人として、しっかりとした人格を磨くよう指導していきたいと決意を述べた。

 次に成績発表とご祝儀の贈呈が行われ、千葉後援会から親方・おかみさんはじめ各力士にご祝儀が贈呈された。ことに序ノ口優勝の蘇にはご祝儀が奮発され、また出席できなかった東京後援会、九州後援会、名古屋後援会からの祝儀も、鈴木千葉後援会長から手渡された。

 引き続き千葉県議会議員佐藤正巳氏の御発声により乾杯、会食・歓談に入った。今場所は出場十七名中十名が勝ち越し、負け越した力士も五名が三勝四敗と惜しい成績であり、全体的に好成績であったこともあり、あちこちで歓声や笑い声が聞こえた。また苦境に立たされた部屋を応援しようとの気持ちからか、大勢の方々が集まり、大いに盛り上がった。

 またこの日は、大阪場所でデビュー予定の高見翼君も顔を見せていた。身長百七十九p体重百三十キロと立派な体格で、応対もハキハキしており楽しみである。
 さてパーティーもたけなわという頃、幕張こと福本氏が整髪し背広姿で戻り、花束とご祝儀の贈呈の後挨拶に立ち、「これまで力士として学んださまざまなことを生かし、これからも社会人としてしっかり精進していきたい」と決意を述べた。

 引き続き恒例のビンゴゲームが、おなじみ斎藤の司会で楽しく行われた。
 盛会の内に進められた打ち上げパーティーも、いよいよお開き。千葉後援会副会長熊倉一夫氏の締めのご挨拶と一本締めをもって終了した。
千葉後援会長の鈴木氏よりユーモアたっぷりのご挨拶をいただく 荒木名誉顧問のご挨拶
富田衆議院議員はこれからも阿武松部屋を支えていきたいと力強いご挨拶をいただいた 阿武松親方は力士を一人の人間として成長するよう指導すると、参集の皆さまに誓った。
鈴木千葉後援会長よりご祝儀をいただく若荒交雄関 ご祝儀をいただく大道関
再十両を決めた益荒海 蘇へのご祝儀は優勝の御祝いも込めて奮発された
佐藤千葉県議会議員の御発生で乾杯 親方が各席をまわり皆さまに御礼の言葉を述べる
蒲田専修大学相撲部監督にビールをお注ぎする大道関 佐久間東京都相撲連盟副理事長からアドバイスを受ける益荒海
キッズ阿武松の鈴木兄弟。いっぱい食べて大きくなれ。 力士達が各テーブルを廻りお酌をする
若荒雄関もお酌に廻る 元若駿河の加藤氏と久しぶりにツーショットの阿夢露
ちゃんこ鍋担当の慶 蒲田氏の発案で序の口優勝の蘇にカンパを集める。おかみさん・蒲田夫人・野川さん
序の口優勝の蘇はこの日は人気者であった
齋藤の司会でビンゴゲーム ビンゴ一番乗り
次々に景品が手渡される 大道関のお姉さんと姪っ子さん
締めのご挨拶を述べる熊倉氏 皆さまをお見送りする鈴木千葉後援会長と若荒雄関・大道関
みごと序の口優勝を果たした蘇 一月場所の成績は出場十七人中十人が勝ち越し

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